酪農家の一日とは?仕事内容や、自動搾乳機を導入する牧場の取り組みを紹介
酪農家の仕事には、搾乳だけでなく、牛の健康管理やえさやり、清掃、牧草づくりなど、さまざまな仕事があります。中でも搾乳作業は身体的な負担が大きい業務の一つとされており、その負担軽減に向けて自動搾乳機の導入が進んでいます。カネカグループが運営する別海ウェルネスファームでも自動搾乳機を取り入れ、作業負担の軽減と効率化の実現に取り組んでいます。この記事では、
- 酪農家の一日
- 搾乳が大変な理由
- 別海ウェルネスファームにおける自動搾乳機の導入
について、わかりやすくご紹介します。

酪農家の1日
酪農家の一般的な一日の流れは以下の通りです。
| 時間帯 | 主な仕事 |
|---|---|
| 早朝 | 牛の健康確認、搾乳、えさやり |
| 午前 | 清掃、機械や設備の点検、子牛の世話 |
| 昼 | 牧草管理、事務作業、牛の健康確認 |
| 夕方 | 2回目の搾乳、えさやり、子牛の世話、牛舎管理 |
| 夜 | 牛の健康確認、清掃、翌日の準備 |
■ えさやりや牧草づくりも大切な仕事
酪農では、牛が食べるえさづくりも重要です。牛は牧草や飼料を食べてお乳を出すため、栄養バランスの良いえさを用意することが、健康な生乳づくりにつながります。また、このえさによって生乳の味も大きく変化します。牧場によっては、自分たちで牧草を育てて収穫し、牛のえさとして活用しています。酪農は、牛を育てる仕事であると同時に、土や草、自然とも深く関わる仕事なのです。また、牛の健康管理も非常に重要です。おいしい牛乳を安定して生産するためには、体調の変化にいち早く気づく必要があります。こうした課題に対し、スマート酪農では以下の効果が期待されています。
- 作業負担の軽減
- 労働時間の短縮
- 牛の健康管理の向上
- データの可視化
- 経営の効率化 など
つまり、スマート酪農は「人にとって働きやすく、牛にとっても過ごしやすい牧場づくり」を目指す取り組みとも言えます。


搾乳が大変な理由
搾乳は、酪農の中でも特に重要で負担の大きい作業です。一般的に1日2回、朝と夕方に行われます。搾乳の際には、牛一頭一頭に対して乳頭の消毒を行い、ミルカーと呼ばれる搾乳機を取りつける必要があるため、多くの時間と労力が必要です。
■ 搾乳作業の流れ
従来の搾乳作業では、一般的に次のような流れで進みます。
- 牛を搾乳場所へ移動させる
- 乳頭の洗浄・消毒
- 搾乳機を取りつける
- 搾乳
- 搾乳後の乳頭をケア
- 搾った生乳の管理
この作業を、牛一頭ずつ丁寧に行います。そのため、牛の頭数が多い牧場では、搾乳だけでも長い時間がかかります。さらに、朝夕の決まった時間に行う必要があるため、酪農家の生活リズムにも大きく影響します。搾乳が大変と言われる理由は、単に体力が必要なためだけではありません。搾乳は、牛の体調や牛乳の品質にも関わる繊細な作業です。乳頭の洗浄や消毒が不十分だと、牛の健康や生乳の品質に影響する可能性があります。また、牛が落ち着いて搾乳を受けられるようにすることも大切です。酪農家は、牛の性格や状態を見ながら、毎日丁寧に作業を行っています。このように、搾乳は体力だけでなく、衛生管理や細やかな配慮が求められる作業であるため、大変だと言われています。
■ 搾乳機の役割
搾乳機は、搾乳を効率的かつ衛生的に行うための設備です。搾乳機を使うことで、人の手で直接搾るよりも効率よく、衛生的に搾乳することができます。しかし従来の搾乳機では、乳頭の洗浄や搾乳機の装着などは人が行う必要がありました。そこで近年注目されているのが、自動搾乳機です。
別海ウェルネスファームにおける自動搾乳機の導入
北海道・別海町にあるカネカグループ運営牧場である別海ウェルネスファームでは、自動搾乳機を導入し、酪農家の作業負担軽減と牛の健康管理に取り組んでいます。

※別海ウェルネスファームの取り組みの一例です。設備等により飼育方法が一部異なる場合があります。
■ 自動搾乳機とは?
自動搾乳機は、搾乳作業の一部または多くを機械が自動で行う設備で、酪農家の負担軽減や牛の健康管理に役立つ技術として導入が進んでいます。

牛は搾乳や給餌をしてほしいときに、自分のタイミングで機械に入り、洗浄・検知・搾乳までが自動で行われます。従来は人が一頭ずつ行っていた作業を機械が担うことで、酪農家の搾乳作業にかかる負担を大きく減らすことができます。
また、自動搾乳機の中には、搾乳だけではなく、牛の乳量や健康状態もチェックできるものもあります。牛ごとのデータを把握することで、体調の変化に気づきやすくなり、より細やかな健康管理につながります。そして酪農家は搾乳作業の時間を削減できる分、牛一頭一頭に向き合う時間を確保しやすくなります。
別海ウェルネスファームの取り組みは、これからの酪農のあり方を考えるうえで、大切なヒントになるでしょう。
まとめ
酪農家の一日は、搾乳を中心に、えさやりや清掃、牛の健康管理など、たくさんの仕事で成り立っています。特に搾乳は大切な作業である一方、酪農家にとって大きな負担にもなりやすい仕事です。近年では、自動搾乳機などの技術を活用し、酪農家の負担を減らしながら、牛の健康管理を行う取り組みも進んでいます。
出典:
JA道東あさひ「酪農の仕事って?」
マイナビ農業「搾乳は愛~清潔な牛乳と生産性の高さを生む“牛への優しさ”の話」